Hulu のリニューアルに関するユーザーの声を拾ってみた

Hulu のリニューアルをうけての公式からの回答というのが総じてこれなんだろうけど。

ちょっとづつ、ネットメディアでも掲載されてきている。

[blogcard url=https://japanese.engadget.com/2017/05/20/hulu-hdmi-hdcp/]

昨日も書きましたがコレじゃないという話。

システムを変えるのも、リニューアルするのも問題ありませんが著作権保護という名目の元、枯れた技術であるHDCPを今さら導入すると言う点。

そもそも、本国の Hulu もHDCPに対応していないしベンチマークであるNetFlixやAmazonプライムも対応していない。

それは何故か?

答えは簡単で、HDCPで保護する事には何の意味もないし、HDCPが生まれた経緯を見れば良くわかる

HDCPとは

HDCPとは、パソコンなどの映像再生機器からディスプレイなどの表示機器にデジタル信号を送受信する経路を暗号化し、コンテンツが不正にコピーされるのを防止する著作権保護技術の一つ。DVIやHDMIなどのデジタルインターフェースの暗号化に用いられる。Intel社などが開発した方式で、Digital Content Protection, LLCがライセンスを管理している。

何ですが、要約すればコピーガードの一種ですが、法律的にはアクセスコントロールと言う事になります。

そして、アクセスコントロールは視聴環境を制限する事でコンテンツの野放図な拡散を防ぐという事になる。

しかし、実際にはアクセスコントロールというのはコピーガードという範囲には入るが著作権保護というよりもコピーコントロール技術と言う事になります。

これって、HuluからコンテンツをDLしてそこにかかっているコピーガードを解除してという事を想定しているのでしょうが、昨今は、画面をキャプチャーして録画している人が多い気がする。

実際にYoutubeに違法アップロードされているテレビ番組などは一時としてライブでテレビ番組をキャプチャーして、アップする手間を排除して、さらにそれをDLして勝手に編集したりとてもフェアユースの範疇を超えた違法の使い方をしている。

コレだとライブ時には、コンテンツホルダーの認証範囲がかからないのでライブでアップ出来てしまうのだろうな。

さて、本題。

HDCPはアクセスコントロールで解除する事すら違法ではない

 現行法の適用関係
現行の著作権法における「技術的保護手段」の「回避」に係る規制の範囲については、次の要件により対象が限定されている。
1 定義(著作権法第2条第1項第20号)
・「電磁的方法」により、
・著作権等を侵害する行為の防止又は抑止をする手段であって、
・機器が特定の反応をする信号を、
・音若しくは影像とともに、
・記録媒体に記録し、又は送信する方式

2 私的使用のための複製(著作権法第30条第1項第2号)
回避(信号の除去又は改変)

3 罰則(著作権法第120条の2)
・回避を行うことを「専ら」その機能とする
・装置・プログラムの
・譲渡、貸与、製造、輸入、所持、公衆への提供、公衆送信、送信可能化

1~3の要件を充たし、現行著作権法において規制の対象になるものとして、SCMS、CGMS、擬似シンクパルス方式(マクロビジョン方式)といったコピーコントロールに対する回避専用装置・プログラムが挙げられる。
また、CPPM、CPRM、DTCP、VCPS等のコピーコントロール機能にアクセスコントロール機能を加えた技術に対する回避専用装置・プログラムについては、解体・分解して、コピーコントロールの回避以外に実用的な意味のある機能を持たない部分がある場合はその部分は回避専用装置等として、現行法においても著作権法第120条の2により、規制の対象となると考えられる。なお、コピーコントロールの回避を行う過程と、アクセスコントロールの回避を行う過程が不可分である場合は、回避装置・プログラムについても、コピーコントロールの回避を専用として行う部分とは認められないことも考えられ、規制が及ばないという考え方もできる。しかしながら、現在のところ、そのような回避専用装置・プログラムが出回る状況とはなっていない。
他方、CSS、CAS、HDCP等のアクセスコントロール機能のみの技術についてそれを回避する装置・プログラムに関しては、現行の著作権法における規制の対象とはならない。しかし、現在では、DVDビデオにおいて、CSSだけではなくCGMSやマクロビジョンを付加することで、コピーコントロール機能の付加を行っている例もある。そのような場合には、コピーコントロールの回避に関しては、著作権法における技術的保護手段の規制が及ぶと解すべきである。

引用:文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会(第6回)議事録[資料2]

このようにコピーコントロールの範囲に入っていないので、単に見る環境を限定して視聴の利便性を下げる技術ってだけなんだよね。

だから、ネットでの配信ではHDCPってまったく無意味で、デジタル化した際にBlu-rayなどが出てきた時にHDMIケーブルで接続する事が当たり前になったのでしょうが。。。

上記で書いているYoutubeに違法アップしている方法はビデオキャプチャーという手法なので完全に違法。

実は、このビデオキャプチャーと言う方法で取得した動画が違法なファイル共有のノードには流れているのかもしれない。

つまり、結論として言えば、Huluがリニューアルで導入したHDCP必須と言う要件は、単に視聴者の視聴環境を阻害するだけであって

昨日も書きましたがサイト上に掲載されている

※HDCPとはデジタルコンテンツの不正コピーを防ぐことを目的とした著作権保護の技術です。ディスプレイがHDCP対応でない場合も、再生ができません。 大変ご迷惑をおかけいたします。 デジタル著作権保護へのご理解、ご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

というものは著作権保護の技術ではあるが、目的としている デジタル著作権保護には何ら寄与しないってだけですな。

さて、今のユーザーの意見をTwitterから拾って見ます。

https://twitter.com/mecons66/status/865814930695405568

https://twitter.com/silvers315/status/865828642047131648

と言う事で、HJホールディングスという日テレ傘下のHulu運営会社の言い分として

ドメイン名変更の理由としてHJホールディングスは、「システムを全面リニューアルするにあたって、サービスを止めずに移行するため」と説明しています。これまで米国と同じシステムを利用してきた日本版Huluは、5月17日より日本独自のシステムに移行します。一時的にアカウント登録や解約といった機能が利用できなくなるとはいえ、動画配信のサービスは止めずに移行するようです。

とはいえ、それだけのためにドメイン名を変えるというのは、これまでのドメイン名への投資や検索エンジンからの評価を考えれば、Webの常識では考えられない事態です。

DNSを書き換えるだけで対応できなかったのか、とも思えてきますが、HJホールディングスでは「Huluのアプリはゲーム機、レコーダー、テレビなど20種類近くのデバイスに展開しており、メーカーとの協業で実現しているため、サービス停止を避けるためにドメイン名を変更した」と説明しています。

元記事:https://japanese.engadget.com/2017/05/10/hulu-happyon-jp/

というサービスを停止せずに移行すると言う目的は完全に失敗しているわけで

(1)システム移行時のリスクを減らすため

(2)サービスを止めないで移行するため

なんてまるで実現出来なかったわけだ。

おそらく、

「同じドメイン上に全く別の大規模システムを乗せかえるのは、開発自由度や事前テストの制約など、高いリスクを負うことになる。また、同一ドメインへの移行は、切替時に長時間にわたるサービス停止を行わなければならないため、ユーザーへの影響を考え、別ドメインにした」と同社の広報担当者は説明する。

なんて事を言っていましたが、この長時間にわたるサービス停止ってDNSの書き換えって事なんだろうけど、実際にはコレで十分だ。

テストドメインとしてHapyyonを使うならわかるけど、無意味な判断と言える。

つまり、このアナウンスが出ている段階で、移行を担当している人の判断よりもネットに疎い人の判断が優先されたように思う。

コレによって、様々な予期されない今さらながら噴出してきていて、無用な混乱を巻き起こしているわけだし先日から何度も書いているように、不具合や問題などとする声がネット上で吹き上がっているのに、ネットメディアでも伝えるところは皆無で、少しhttps://japanese.engadget.com/が報じたくらい。

こんな状態だから、日テレが圧力かけた?なんて声も上がってくるわけで、公式に謝罪と賠償を求める!なんて某半島国家のような事を言ってみたくなってしまう。

最後に、このツイートが印象的だった。

この方をフォローしていないのでアンケートには回答出来ないが、私の回答としては

今のhuluは支持しない。

ただし、前の環境に戻せとは言いません。リニューアルした環境を無駄なHDCP対応を外して速度や映像遅延・字幕非表示と言った各種機器における不具合を解消して、まず、利用しているユーザーに一言「ごめんなさい。リニューアル失敗でした」と認めてほしい。

海外のユーザーメディアの方がよほど、対応が早く、日本のサラリーマン社長の会社であるテレビメディア系は駄目なのかね。

ちなみにHJホールディングスの役員構成

代表取締役会長 小杉 善信 @koskos28
代表取締役社長 於保 浩之
取締役副社長 船越 雅史

といった感じで、あの規模で会長おくとか、どれだけ官僚人事なんだよって感じがしてしまう。

ネットのサービスは良きにつけ悪しきにつけ、対応が早い事が一番大事です。

と教えてあげたい。

まあ、炎上を防ぐためには不用意な発言やお詫びは厳禁だけど、今のままだと解約促進キャンペーン打っているとしか思えない。。

Huluのリニューアルについて記事書いてきましたが、まあ、このくらい。

リニューアルに際して言いたかったことは全部書いた。

また、何か動きがあったら書くかもだけど、現状はコレで手じまいにします。



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