【 新銀英伝 感想 】 10話はまさに幕間狂言な話

幕間狂言はまくあいきょうげんと読みますね。

インタールード(interlude)という15世紀にイギリスで生まれた演劇の一種。それまでの道徳劇の説教じみたところをなくしたもの。

元来、2人ないしそれ以上の少数の役者の間で演じられる劇とする説と、宴会のコースの間あるいは劇の幕間に演じられる劇とする説の、二通りの解釈があるが,ふつう後者の意味をとって〈間(あい)狂言〉と邦訳される。一般に世俗的、喜劇的、笑劇的な性格をもち、王侯貴族の宮殿や邸宅で演じられた。ただし、中世道徳劇の系譜を継ぐ〈道徳劇インタールード〉と称すべき、倫理的、道徳的な教訓を含む作品もある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 凡例

出典 株式会社平凡社世界大百科事典より

と言う事でこのタイトルをつけられているわけだけど、政治の駆け引きというのはフェザーンの考えでは、高度に洗練された権謀術数ということのようだけど、詰まるところ、自分の得ている力をどのように使うか、そのタイミングは?ということ。

この場合の少数の役者とは、フェザーンではルビンスキーが帝国の高等弁務官に対して行われていた。

そこでも自分の利益を如何に最大化して相手に高く売るか?というのを権謀術数と称しているわけだ。

対して、自由惑星同盟側ではこの幕間狂言の前の話である9話で、最高評議会の討論の様子が描かれていたわけだけど先日の公式のYoutube動画で、

この7分11秒からの解説で最高評議会の解説をしているけど、行政と立法機関との違いをわかっていないのか、解説が微妙に間違っていると思った。

思わずコメントにも書いてしまったけど、

最高評議会は政府の委員会機関で、ここで政府決定をして議会に図るという形では? 自由惑星同盟って議会制民主主義なんだから、委員会で政府決定をしてそれを議会で決めるというプロセスですよね? 台詞でもきちんと野党がどうとか言っているし、我々の支持率を上げるために戦争をするという決定をしているわけだから。 ちょっと解説が間違っている気がする。 日本で言うと、最高評議会って内閣府の閣議決定に近い気がするのですが。

最高評議会って言ってしまえば、閣議になるので閣議決定した内容をこの後、各所の会議に図って検討をして起案化をして議会で通過させて実行というプロセスになっているはずなので、9話で起案された帝国への侵攻策が10話で軍事会議で検討されているという話しになっているんだと思う。

だから、この後、実際には議会に図られて法案化などか既存法に則って、派兵を決めているのだと思う。

この辺りは、軍部の専権事項なのかもしれない。

解説動画では、アメリカと日本を比肩していたけど、銀英伝は元々ドイツ、ヨーロッパの政治体制を元にロシア帝政やイギリス議会が元になっているので、アメリカとか日本を元に考えてしまうと間違ってしまう気がします。

ドイツの議会制民主主義と、イギリスの議会制民主主義は違うわけで、憲法の様相だって違う。

そうした深いところまでを考えると、自由惑星同盟ってイギリス式なのかな~というのが私の判断。

さて、旧作では、この辺り、同盟ターンと帝国ターンにわけて双方の陣営の事情をもう少し詳細に記していたように思うけれど、新銀英伝では、この権謀術数まで行かない権力の駆け引きは案外さらっと流して、なぜにそうした自体に至ったかを視聴者に想像させる余地を残した作りになっているように思う。

だから、比較をしてみると面白い。

こういったリメイクをじっくり旧作と比較してみるということをしていないので、楽しくみさせていただいている。

現実に置き換えても直近であった、アメリカと北朝鮮のやりとりなんてまさに幕間狂言って感じで、双方の侮蔑の応酬から、相手をこき下ろし過ぎてしまった北朝鮮に、いきなり引いて見せることで慌てさせたトランプ流というのはまさに幕間狂言そのものといった感じを受けてしまった。

実社会で起きている事象も実際には高度なやりとりと言っても人が行っているモノで、力のある方がコントロールをして、相手を屈服させ席に着かせた上で、テーブルの下ではさらに足の踏みあいというのは当たり前の行動なんで、圧力と対話どちらと言ったことではなく、これセットだから、外交でも何でも交渉で相手を納得させるのは利を示すのは戦術であり、戦略的には、自分の力をつけないと何にもならない。

相手に取って驚異=味方につければ力になり得る存在というものになれなければ、何も得ることが出来ないンだよなと考えてしまった。